退職代行、増えてます
「退職代行サービス」なるものがあるそうです。
依頼者が直接退職の意志を伝えづらい時に代理で会社との連絡を取り行ってくれるのだとか。
ここ最近で新たに生まれたお仕事ですが、すでに月に300件を超す依頼が集まるほどに成長しているのだそう。
それだけ「辞めたいけど辞められない」という人が増えているんでしょうか。
確かに退職の意志を伝えるのってエネルギーを使います。
引き止めにあって辞める辞めないで話し合いが長引いたり、悪質な会社ですと脅迫まがいの事をするところもあるそうで。
第三者が間に入ることでそういう揉め事を起こさずに素直に辞められるのであれば、それはそれでアリなのかなと思います。
一方で、辞める時の労力が必要なくなるために長続きせずに簡単に辞めてしまい転職を繰り返してしまう懸念もあるのだとか。
その心配も理解はできますが、個人的には辞めたいと思いながらズルズルと続けるよりはよほど建設的ではないかと考えています。
イヤイヤ続ける仕事って、本人にも会社にも悪影響しかありません。
だったらすぱっと辞めて、新天地を探す方がいいのではと思います。
もっとも、辞めた後により良い仕事を得られるかどうかは個人の責任になりますけどね。
この退職代行を行っている会社、その性質上深刻な相談を受けることもあるそうです。
いわゆる「ブラック会社」で精神的に追い込まれ、辞めるか死ぬかの二択にまでなっている人もいるのだとか。
そんな人からすれば本当に救いの手ですよね。
精神が追いつめられると、そもそも「辞める」という選択肢すら思い浮かばなくなることもあるそうです。
それどころか「今ここから飛び降りれば明日は会社に行かなくて済む」などと考えてしまうのだとか。
実際、過労自殺でニュースになるような方はこうした考えで死を選んでしまうのかもしれません。
正常な判断ができなくなるほど疲弊する前に「辞めてもいいんだ」という防衛線を意識しておくことが大切な事のようです。
ちなみにこの退職代行の会社、お仕事の内容が内容だけに自社の社員に「即日退職OK」という制度があるんだそう。
他人の退職をお手伝いしているのに自分の会社を辞めさせない、なんてなったら本末転倒ですものね。
海外では終身雇用という概念がそもそもなく、転職を繰り返すのは当たり前という国が多いです。
日本がそっくり真似をするというのも難しいでしょうが、最悪の選択肢を選ぶ前に立ち止まって考えられる環境を用意してあげる必要はあるのではと思います。