介護現場の救世主

たまたま見たニュースですが、サッカー選手が介護施設で働くというものでした。

現在日本国内ではJ1からJ3までがプロ選手として認められるサッカークラブとして存在していますが、当然その下にも数多くのクラブチームがあります。
ですがそれらのクラブに所属する選手たちはいわばアマチュア。
お給料が出たとしてもそれで生活していけるほどではありません。
そのため、サッカー選手としての活動以外にも仕事をもって二足のわらじで頑張っている人が大半です。

私が見たニュースでは選手の所属するクラブチームが直接掛け合って介護施設と契約し、複数人の選手をまとめて採用してもらうという形を取っていました。
生活の糧を得たい選手たちにとっても、力仕事を任せられて人手不足の解消ができる施設側にとってもありがたい話だったようです。

そして働き始めた選手たちですが、練習・試合のために常に身体を鍛えている人達ですから施設内でも即戦力。
若い男性という事もあってか、入居者や他の施設職員の方たちからも可愛がられているそうです。
日々の練習に加えての仕事ですから体力的に厳しいことはあるそうですが、それ以上に入居者さんたちからの感謝の言葉が励みになっているとのこと。
試合の時には施設職員の方たちが応援に駆けつけてくれるようにもなったそうです。

とはいえ噂に聞こえてくる介護現場の過酷さと、それに対し報われない待遇は改善していかなければいけない問題だと思います。
外国人を介護の現場にという話もありますが、なかなか現実味を帯びた段階にまではなっていません。
また、いざ動き始めても果たして現状の日本人職員と同じだけの待遇を与えてあげられるのかと疑問が残ります。
国も待遇改善に向けて施策を打ち出してはいるようですが、今一つ効果があるようには見えません。

先日見た別のニュースでは、ベッドに空きがあるにも関わらず職員の人手不足で入居希望者を受け入れられないというものがありました。
そんな状態ですから施設に入れたくても断られたり、また経済的な問題からで自宅での老々介護になってしまっている家庭も数多いとのこと。
親の介護のために仕事を辞めざるをえず、結果収入がなくなって生活が困窮するなどの話もあります。
働き手が減って日本全体の体力が落ち景気が回復しないなどという声も聞こえますが、だというのにそれに対する方針は何ら打ち出されていないようにしか思えません。

日本も超高齢化社会と呼ばれ始めてからそれなりの月日が過ぎています。
その高齢化の波はこれからますます強くなっていくでしょう。
問題が起きてから泥縄式に対応していくのは日本の悪い癖です。
今のうちから、先を見て予防策を打ち出していけないものかなと思います。

2019年1月2日その他

Posted by souken