自転車とヒザの関係
先日、親戚から「最近膝が痛くなって困っている」との相談を受けました。
寒い時期ですし冷えでもしたのかなと思いながら話を聞いていると、少し前に自転車を買い替えてその際に以前よりサドルの位置を下げたとのこと。
聞いてすぐに「前と同じ高さに変えて試してみなさい」と指導しました。
その後は完全ではないものの、前よりだいぶ膝の痛みがマシになったそうです。
今回のケースはサドルを下げたことによって、ペダルを踏み込んでも膝が曲がったままという状態が長くなったために負担が増したせいかと思われます。
停止中に足がしっかり地面に着かないのが不安でサドルを下げてしまったとのことでしたが、その場合は素直にサドルからお尻を外すように伝えました。
もちろん自転車によって膝にかかる負担は他にもいろいろとあり、逆にサドルを上げ過ぎて足が伸び切ってしまうと今度は膝の裏側に負担がかかって痛みが発生したり、
爪先の角度によって膝の内または外ばかりに負担をかけてその側が痛むなどもあります。
日常の生活の中でも、自覚しないくらいの変化が原因で肩こりや腰痛、その他の痛みが引き起こされることが実に多いです。
こういった場合、ご自身がその原因に気付かないために「特に何もおかしなことはしていない」とお答えになってしまうんですよね。
事細かに日々の行動をお聞きして「そういえば……」と気付けることがあればそれを指摘して指導できるのですが、そもそも自覚がないので原因の心当たりも付かず、実際はなかなか難しいです。
みなさんも急に身体に不調を感じるようになったら、それまでの生活を見直してみてください。
そしてどんな些細なことでも以前と変わったことがあれば、それを以前の通りに戻して過ごしてみることを試してください。
「こんなことで!?」と思えるような些細な原因が、日常に潜んでいるものです。